魚が好きで、水産学部のある大学へ行こうと思って入った大学生活でしたが、2年生の 専門課程の選択では何故か食品コース(他は水産、畜産)を選んでいました。 理由は、就職先がいいから・・・ 特に何になりたいということは考えていなかった頃だったので、この後もコロコロと 考えが変わることになります。 3年生になって、週末にクラブ活動のために、福山から広島まで、電車で通っていたの ですが、ある時、何処かの専門学校の校長と名乗る人が、突然あめ玉をくれて、色々話し 始めました。 「今の時代は大学院へ行かないと、なかなかいいところに就職出来ないですよね、・・・ ・・・・(覚えてるのはこれだけ)」 やっぱりここでも就職という言葉が出てきました。大学は何のために行ったんだろう? 遊ぶため?友達をつくるため?学ぶため?色んな経験をするため? まあ色々あるけど、その時は就職が頭にあったんでしょうね? 行くつもりもなかった大学院へ進学して、研究室(ここも第一希望と違ってた)では食品 物理学を専攻して、油脂結晶物理学とか生体膜構造の基礎を勉強しました。 研究室の教授と助教授は2人ともユニークな人で、岡田正和(教授)といえば油脂結晶 物理学の分野では、知る人ぞ知る大先生でした。佐藤清隆(助教授)も今は教授になって 油脂結晶の動的構造については国際的に有名です。 思えば、今の僕があるのは、佐藤先生の影響が大きいような気がします。 とにかくエネルギッシュで、普段はバカなことを言ったり、ソフトボールやマラソンばかり している先生(バーベキューも好きだったなあ)でしたが、物質の状態や、分子レベルの 物の見方、生体膜構造の面白さを教えてもらったのはこの人です。(スキーを教えてもら ったのも)佐藤先生!ありがとね!今でも元気に走ってますか?(ちなみに初マラソンで 3時間ちょいの記録を持ってます) 就職活動は1社だけでした。面接が終わった日、タバコに刻まれた4つの数字がたまたま たして9になってたので、最初の一本目をひっくりかえして元におさめてたやつを、最後に 採用されますように!と願いながら吸ったのを覚えています。 帰りに観た映画は、トム・クルーズの「7月4日に生まれて」でした。