小学生の頃、「長鼻くんといううなぎの話」という本を読んだことを覚えてます。その中で、
うなぎの産卵場所はまだ分かっていないというようなことが書いてあったんだけど、約3
0年経った今、とうとううなぎの産卵場所が分かったようです。

場所はマリアナ海域で、グアム島近くのマリアナ諸島の西…
東京大学海洋研究所のチームが、世界で初めて孵化して2日後のうなぎの仔魚(しぎょ)
約400匹を採集することに成功!
周辺の海流速度などから、産卵場所を付き止めたようですが、110km×30kmの範
囲であることも分かったようです。
この話は2006年2月23日付のNatureにも喝載されるようです。

以下は毎日新聞の記事


ニホンウナギ:産卵場所はマリアナ海域 東大海洋研が特定

採取された5ミリほどのウナギの仔魚。右側は頭部の拡大写真。一番下の仔魚は黒い目が
できている=東京大海洋研究所提供 生態に謎の多いニホンウナギについて、東京大学海
洋研究所のチームがふ化したばかりの赤ちゃんウナギ仔魚(しぎょ)を世界で初めて大量
に発見し、産卵場所を突き止めたと発表した。場所はグアム島近くのマリアナ諸島西方海
域。これまで卵からウナギを養殖する技術は確立されていないが、今回の発見により産卵
場所の水温など環境を調べることで養殖技術の向上にもつながると期待される。23日付
英科学誌ネイチャーに掲載される。

 ウナギは世界で18種類いるが、産卵場所は特定されておらず、卵や産卵中の親ウナギ
も見つかっていない。

 同チームは91年、ふ化から10日以上経過したニホンウナギ(全長10ミリ以上)約
1000匹をグアム島付近(北緯15度、東経140度付近)で採取した。しかし具体的
な産卵場所は不明だった。

 今回、同チームは91年の採集記録や海流データ、さらに海底地形図などを分析して産
卵場所を推定。05年6月、研究船で調査した。その結果、ふ化して2日後の赤ちゃんウ
ナギ(5ミリ前後)約400匹を採集することに成功。卵は見つからなかったものの、周
辺の海流速度などから産卵場所を突き止めた。さらに、約130匹を遺伝子解析し、ニホ
ンウナギであることを確認した。産卵場所の広さは110キロ×30キロの範囲だった。

 チームの青山潤助手(海洋生物学)は「ニホンウナギは赤道付近の海流から黒潮に乗り
換えて約3000キロの距離を、日本付近の河口まで回遊してくる。海流にうまく乗るに
は、厳密に決まった場所で産卵する必要があるのだろう」と分析している。【下桐実雅子】

毎日新聞 2006年2月23日 3時00分

今、養殖うなぎと言えば、春頃河口で捕られた稚魚を養殖池で育てているものですが、後
30年もすれば、親うなぎから卵をとって育てるという一環養殖ものが出てくるかもしれ
ませんね!

2010.4プレリリース





2011.2.2そしてついに・・・



東京大学海洋研究所がウナギの卵31粒を採取に成功しました。
長期にわたる研究の結果、今まで謎が多かったウナギの生態がほぼ明らかになった瞬間です。

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